当サイトはアフィリエイトプログラムを利用しています。
ステマ等は行っておりませんのでご安心ください。

【マーケティング入門】EC業界で成功に導くマーケティング戦略の基礎(EC/小売)

EC業界とマーケティングについて

ネット通販の利用者数は1990年代後半から常に増え続けています。
逆に百貨店など実店舗の小売業界ではそれに反して売上が低迷している状態が続いています。

その現状を知ってネットで店舗運営を始める方や、趣味で店舗をオープンさせる人が現在でも増えています。
日本のサーバー上にあるインターネットの店舗だけでも数十万店舗、数億商品の登録があります。

そんな中で勝ち抜いていくには「がむしゃらに」「全力に」なんて言葉だけではどうにもなりません。

もしあなたが今後店舗を展開している、もしくは売上が上がらない、ゼロ円店舗のまま等の悩みを抱えている場合には、
明確なマーケティング理論から落とし込んで、店舗上で策を実施する必要があります。

EC Marketing

近年ではECマーケティングという言葉もよく耳にします。
これは小売りのマーケティングの中でも複雑化したEC特有の要素を含めて考えるマーケティングの手法です。

しかしながら当記事ではEC、実店舗問わず小売業として展開していく中で最も重要なマーケティングの基礎の基礎を紹介いたします。

月商億越えの企業でECモールを運営、コンサルティングしていた経験があるため少しは信憑性を持っていただけるかと思います。

当記事のテーマ

【マーケティング入門】EC業界で成功に導くマーケティング戦略の基礎(EC/小売)

当記事での目的

自社/自身の市場、ターゲット、提供価値などを振り返り、目標を設定すること

この記事では小売商材に対する市場/ターゲットを明確に落とし込みを行う手順と方法を紹介します。

どこの誰にどの様にアプローチし、価値を提供するかをざっくり考えるものだと思ってください。

マーケティング基礎分析の始め方

  1. ①マーケティングの考え方
  2. ②STP分析:購買活動を行ってもらう顧客を明確にする
  3. ③4P/4C分析:マーケティングミックスの基礎分析
  4. ④4P分析:自社/自身の製品を理解する
  5. ⑤4C分析:購買者目線で分析する
  6. ⑥まとめ

本文

①マーケティングの考え方

考える人

STP分析 / 4C分析 / 4P分析

マーケティングの基礎としてSTP分析、4C分析、4P分析があります。

大学のマーケティング学科でも最初に学ぶべきマーケティングミックスの手法だとも言われており、
これらの分析を明確にできていれば売れるとも言われるほど販売戦略には欠かせない分析手法です。

②STP分析:購買活動を行ってもらう顧客を明確にする

STPマーケティングの手順

まず自身で販売戦略を進めていくにあたり、まずはじめに唱えられるマーケティングの分析手法です。

この分析を行う上での課題は、「どこの誰にどの様な強みを持って売るのか」ということです。

  • 【Segmentation(セグメンテーション)】/市場細分化
  • 【Targeting(ターゲティング)】/ターゲット市場の選定
  • 【Positioning(ポジショニング)】/競争優位性の確立

これら3つの頭文字を合わせてSTPとなります。

よく考える順番は順不同でも構わないといわれますが、私はS→T→Pの順番で考えることをお勧めいたします。

【Segmentation】市場細分化

Segmentationに関する図

まず最初のSegmentationは市場細分化とも言われ、どこの市場にどのような顧客層があるかをある条件下で区切って認識するものです。

顧客のニーズが多様化し過ぎている現在において、全ての層にアプローチするのは大変非効率といえます。

そのため、マーケットを大まかに区切って同じニーズを持った層に分割し、
自社製品の利用者はどの様な市場のどの顧客層にニーズが存在するのかを明確に認識する必要があります。

例えば、
ECモールであればどこの利用者かAmazon?楽天市場?
年齢層だと10代、20代、30代、40~50代
性別では男性なのか女性なのか?それともジェンダーレス?

自社製品を展開させる上で、「何処か」や「どんな層」など存在する市場を「認識」する行為がこのSegmentationです。

【Targeting】ターゲットの選定

Targetingに関する図

次にSegmentationで「分けて認識」した市場に対してどの層に照準を当てて狙うかを「絞り込んで選定する」行為がTargetingです。
これは自社の製品をどこの誰に訴求するかを決定付けるために行います。

ここで事前に知っておくべきは、幅広い層に訴求を掛けた場合、多くの人にアプローチできますが反応は薄いです。
反対に狭い層に明確な訴求を行った場合、限られた少ない人数にアプローチすることになりますが、前者に比べて反応は期待できます。

モノを売る上で、自社の商品がどこのどんな人に需要があるかを明確に知り、アプローチする層を決定付けることは最も重要です。

■アパレル商材の場合
例1)楽天市場利用者、40代~50、女性、大きいサイズ、プチプラブランドが好きな人、とにかく多くの服を着まわしたい
例2)10,000円以上のトレンド性に長けたブランド物を身に着けている都心部に勤務している20代後半の独身男性

【Positioning】市場の選定

Positioningに関する図

ポジショニングとは消費者視点で「最新」や「お洒落」などを、他者と差別化する要素です。
ただ、「差別化」と一括り言うよりも、「顧客を認識付けるもの」という独自の役割を果たす位置づけを行うものと考えてください。

例えば、Appleは「今までに見たことの無い革新的な商品を創る企業」という位置づけで他と差別化できないブランド力があります。

マーケティングを行う上でポジショニングは軽視されがちな印象があります。
しかしながら、私はターゲット選定とポジショニングを外してはマーケティングが成り立つことすらないと考えます。

なかにはポジションを変えるだけで売り上げが10倍なんて記事を見たこともあります。

実際に企業で行われる簡単なポジショニングの例としてポジショニングマップと言われるものがあります。

ポジショニングマップ例
ポジショニングマップ

この様に、いくつか様々な軸を元にマップを作成し、自身と他者において分析してみてください。
そうすることで自身がどこの層に当てはまり、ポジションの位置付けを行えばよいかが明確になるはずです。

③4P/4C分析:マーケティングミックスの基礎分析

STP分析に続き、4C/4Pの分析です。

この2つの分析手法を一緒に紹介する理由は、「購買者視点の4C」に対して「販売側視点の4P」であるからです。

4P分析と4C分析の相関図

また、4つのCと4つのPのそれぞれが対になっていることから、自身の構想が適切かどうかを判断できます。

この様に4Pと4Cなど、複数のフレームワークを掛け合わせて考える方法をマーケティングミックスといいます。

④4P分析:自社/自身の製品を理解する

4Pマーケティング

4P分析とは、どんな製品(Product)を、どのくらいの価格(Price)で、どんな場所(Place)で、どの様に(Promotion)売るか、を分析するものです。

この考えがターゲットとしている顧客のニーズとマッチした時には売上の拡大が見込めます。

【Product】製品

Productのイメージ

自身が販売する商品に対する考えを分析します。

品質、デザイン、付属品、パッケージ/外装、保証など、「商品」を通して提供できる価値を考えます。

その提供できる価値がターゲットとする顧客のニーズとマッチしているかを考えます。

例)安価で品質は低いが、トレンド性がありオシャレな紙袋に入れて提供

【Price】価格

価格のイメージ

価格はターゲット選定と最も関わってくる項目です。
自身が提供する商材に対して、その売価で想像するだけの利益があり、顧客のニーズを満たせるかどうかを考えます。

私は高くて良質=当たり前、高くて悪質=損、安くて良質=ラッキー、安くて悪質=納得せざるを得ないというような考えです。
自身の製品を多くの他者と比較して粗悪か良質かなどを考えて、最も顧客のニーズを満たせるプライスレートを考える必要があります。

  1. まずは設定価格が仕入値や製造コストから見て利益があるか
  2. 価格が自身のターゲットとしたい層と合っているのか
  3. 顧客のニーズを満たせる価格か

よくECモールで見かけるのは低プライスレート=低レビュー、高プライスレート=高レビューというものです。
もちろん高単価で粗悪を提供すれば最も低レビューが付きますが、高い金額を出して相応のものが届くと「高い金額分のものが届いた」と納得し、高レビューに至る傾向があります。

逆に低価格で相応なものが届いた場合には「まぁこんなものか」という思いからレビュー3~4が多くなり、高レビューの全体数が低下する傾向にあります。

価格設定の際に注意したいことは、後からの変動が難しいということです。
後から価格を上げても下げても顧客離れが起こります。

「高い利益率を確保しお客様のニーズに応えることによってファンになってもらう」
そんな価格設定が最も望ましい価格設定といえます。

【Place】流通

流通のイメージ

「どこで、どんな流れで購買活動を行ってもらい、お客様の手元に商品が届くか」という商品を販売する場所や、商品の流通経路に対する分析です。

これは今までよりもインターネットの発展により大きく変わりました。

商品はどこから仕入れるのか?販売店舗はEコマースか、実店舗か、その中でもAmazonか楽天市場なのか?コンビニか、百貨店か?
またEコマースの場合は、受注からお客様の手元に届くまでどの様なルートを経由するのかなども含まれます。

在庫(負債)を大きく抱えることなく、少ないコストでお客様の手元に届けるのが最も望ましいです。

【Promotion】販売促進

販売促進のイメージ

これはブランドや製品、会社等のイメージを作るところから始まり、「どの様にお客様に訴求するのか」を明確にします。

こんなにも素晴らしいものをこんなに安価で提供できる!と思っても、その「素晴らしいもの」をお客様に知ってもらわなければ買ってもらうこともできません。

ここで詳しくは説明いたしませんが、他のマーケティングフレームワークで「AIDMA」や「AISAS」の理論があります。
Eコマースがまだ無かった頃に主流であったAIDMAに対し、ネット上の購買活動を中心に提唱されたAISASです。以下簡単に紹介します。

    AIDMA
  • Attention:認知してもらい
  • Interest:興味を持たせ
  • Desire:欲求を掻き立てて
  • Memory:記憶してもらい
  • Action:購買活動に繋げる
    AISAS
  • Attention:認知してもらい
  • Interest:興味を持たせ
  • Search:調べてもらい
  • Action:購買活動に繋げ
  • Share:共有(拡散)してもらう

これらの項目を喚起させる施策をPromotionで考えます。

AIDMA例)1.広告で認知 2.広告画像で魅力的に見せて興味を持ち 3.実際店頭で説明し欲求を煽り 4.その場で購入しなくても再喚起する環境を作り 5.購買へ繋げる

AISAS例)1.広告で認知 2.広告画像で魅力的に見せて興味を持ち 3.どのような商品か見てもらい 4.買ってもらい 5.SNS等で拡散してもらう

乗用車メインのTOYOTAとスーパーカーのフェラーリが同じプロモーション活動を起こしても、顧客層には一切響きません。

そのことからも自身が販売する商品に対して、最も効果的だと思う施策を考える必要があります。

⑤4C分析:購買者目線で分析する

4Cマーケティング

私は経営学部ではありませんが、経営学の講義で一番最初に学んだ分析手法でした。

お客様視点で考察する4P分析に対し、自身/自社を起点に考察するのが4C分析です。

商品提供時にどの様な価値をお客様へ提供できるのか、
またお客様がそれを得るための金額はいくらか、手間はないか?
しっかりと顧客にアプローチできているか?その商品に対する信頼性は?などを順を追って考察していきます。

早速4つのCについて紹介していきます。

【Customer Value】顧客の得る価値

バリューのイメージ

Customer Valueは商品・サービスを購入することでお客様がどんな価値を得る事ができるかです。

小売の商品の場合はその商品を購入する事でどの様なベネフィットをもたらすのか?
そのベネフィットは顧客のニーズとマッチしているのか等を考えます。

商品の品質からお客様が商品を手にした後のサポートまで全て踏まえた上で、
お客様が求めているであろう価値を考えてください。

また、+αでお客様が思いもしなかった価値を喚起する事も、一つ差別化できる要因となり得ます。

【Cost】顧客が負担するコスト

コストのイメージ

Costでは、その商品の価格がお客様にとって見合っているのか、支払うだけの価値があるのかを考えます。

マーケティングでよくコストは「手間」や「ストレスに感じること」などが含まれることがありますが、
このCostでは価格にフォーカスして考えてください。
顧客のストレス等に関しては次のコンテンツで紹介します

お客様が商品の情報を知ってから、購入に至り、アフターサポートを受ける。この一連の流れを一つの商品と考えて、
それに対して見合っただけの金額かどうかを認識する必要があります。

【Convenience】顧客の利便性

便利なイメージ

Convenienceはその名の通り、顧客が感じる利便性のことを指します。

商品やサービスが提供されている場所は適切か、その商品を知ってから入手するまでにストレスを感じないかを考えます。

よくEコマース上では以下の要素を考えます。

  • 目当ての商品を簡単に認識できるか
  • 検索した際に目当てなものが出てくるか
  • 商品の画像で色やサイズのイメージが伝わるか、説明文が適切か
  • 在庫はあるか、求める決済方法があり簡単に注文可能か
  • メールでの案内に不安を感じることは無いか、すぐ届くか、配送状況は分かりやすいか

これらの要素を考えることが必要であるだけに「簡単」「便利」を嫌う人はほとんどいないでしょう。
ストレスフリー(ストレスが無いこと)、シームレス(障壁が無いこと)という言葉がマーケティングでよく使用されるだけあり、
このConvenienceも重要な要素の一つであると言えます。

【Communication】顧客との対話

対話しているイメージ

Communicationでは自身/自社とお客様間でのコミュニケーションのことを指します。

具体的には、企業からお客様に明確なアプローチができているのか、逆にお客様の声(レビューやお問い合わせ)に対して、
それを製品・サービスに反映できているかなどが当たります。

店舗側からの直接的な部分としては接客、カスタマーサポートの質やアンケートなどがあり、間接的な部分で広告やメールマガジン、アフターサポート、会員施策などがあります。

また一度購買活動を行ってもらったお客様に対して、接触する頻度を高めることで会社/ブランドのファンになってもらいやすい傾向があります。
これを単純接触効果といいます

双方がコミュニケーションを取り合い、顧客に不自由なく購買活動を行ってもらえる環境作りが重要です。

まとめ

小売マーケティング戦略の基礎の基礎であるSTP分析/4P分析/4C分析についてお伝えいたしました。

STP分析では自身/自社がどの市場のどのターゲットに切り込みを入れるかを考えます。
その次に4Pでは自身の施策が正しいかを見直し、4Cで顧客のニーズがどの様なものかを考えます。
ここで4Pと4Cのバランスが相互に取れていることが重要です。

マーケティングでは深掘りしてくと、それぞれの項目を更に追求し考えることになります。

考えながら進めて→効果計測→改善(PDCAサイクル)を行うにつれて嫌でもマーケティング知識が身につきます。

まずは「考える時間」より「実行の時間」が常に多くなることを心がけてください。

今後もEコマースを中心とした小売に特化したマーケティング記事を量産していくつもりですので、よろしければご覧ください。

コメント

タイトルとURLをコピーしました