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【センサーサイズ】結局どれを選べばいい?センサーサイズ別全項目の違いを比較!(カメラの基本)

カメラを触っている方は「センサーサイズ」という言葉を耳にしたことがある方も多いとおもいます。

家電量販店やカメラ屋に行くと、店員は口をそろえてカメラ初心者相手に「センサーサイズ」という言葉を口にします。

とりあえず説明も聞かずカメラ買ってみた。友達にもらった。という人には馴染みの無い言葉かもしれません。
そんな方もぜひ当記事に一度目を通していただくことで、これからのカメラライフに役立つかと思います。

まず、初心者がカメラを探す際の決め手の一つとして、「画素数が高いから画質が綺麗」というのは半分間違っています。
実は画質を決めるのに一番影響しているものは「イメージセンサー」とよばれるものです。

当記事ではそのイメージセンサーのサイズである「センサーサイズ」が違うと何が変わってくるかを説明していきます。

センサーサイズとは?

カメラには光を集める事で一枚の「写真」にするセンサーが搭載れています。
そして、そのセンサーがイメージセンサーと呼ばれ、「カメラの目」とも言われています。

これはスマートフォンにも搭載されており、カメラによってサイズが違います。
これが「センサーサイズ」と呼ばれるものです。

センサーサイズが大きくなるほど1画素あたりの面積が大きくなり、より多くの情報をセンサーに取り込むことができます。
フルサイズカメラはスマートフォンカメラの約30倍もの面積比があります。

より多くの情報を1画素に詰め込んでいるわけなので、必然的に高画質な撮影が可能です。

こういうことをなんとなくでも知っている方は、結局のところフルサイズがいいんでしょ?
そう思われている方も多いと思います。

画質だけでみたら答えは「YES」です。
しかしながら以下の項目全てにおいて違いがあります。

  • 画角
  • 画質
  • ボケ量
  • 色/光の階調
  • 光量
  • サイズ
  • 価格
  • レンズの種類

これらの違いがある中で自分に合ったセンサーサイズを使いこなすのがいいでしょう。

もくじ

  1. センサーサイズの種類について
  2. センサーサイズ別強いメーカー
  3. 画角
  4. 画質
  5. ボケやすさ
  6. 色/光の階調(ダイナミックレンジ)
  7. サイズ
  8. 価格
  9. レンズの種類
  10. それぞれ何に向いている?

センサーサイズの種類について

センサーには様々なサイズがあります。
一眼レフやミラーレスカメラと呼ばれるメジャーどころでは大きい順に
フルサイズ>APS-C>マイクロフォーサーズがあります。

まずは以下の画像をご確認いただいたほうがイメージが湧きやすいかと思います。

イメージセンサーサイズ別

デジカメと呼ばれるカメラはさらに小さい1型のサイズが採用されています。

このように様々なサイズのセンサーを搭載したカメラがあります。

一般的にはセンサーサイズが大きいとカメラ自体のサイズも大きくなると認識してください。

センサーサイズ別強いメーカー

じゃあどのメーカーがどのセンサーサイズの一眼レフカメラを一般ユーザー向けに出しているのか。
現行で販売されているのは以下です。

  • Canon:APS-C、フルサイズ
  • Nikon:APS-C、フルサイズ
  • SONY:APS-C、フルサイズ
  • OLYMPUS:マイクロフォーサーズ、フルサイズ
  • LUMIX(Panasonic):マイクロフォーサーズ、フルサイズ
  • FUJIFILM:APS-C、フルサイズ
  • PENTAX:APS-C、フルサイズ

OLYMPUSとLUMIXはAPS-C機を生産しておらず、マイクロフォーサーズマウントを生産しています。

画角

センサーサイズ別写る範囲

この写真は私がフルサイズのカメラで撮影したスコットランドのダノター城という場所です。

フルサイズカメラの16mmの焦点距離で撮影した写真ですが、同じ16mmでもセンサーサイズによって、ここまで写る範囲が変わってきます。

よくレンズやコンパクトデジタルカメラを選ぶ際に、「35mm換算」という文字を目にします。
この「35mm換算」はフルサイズカメラのセンサーサイズに置き換えた場合ということです。

画角の広さはフルサイズ > APS-C > マイクロフォーサーズの順で、画角が狭い(焦点距離が長い)です。

画角が狭い(焦点距離が長い)ってどれくらい?

APS-C

APS-Cではフルサイズと比べ、1.5倍~1.6倍長い焦点距離となります。

「1.5倍~1.6倍」というのはメーカーにより違いがあります。
1.5倍:Nikon / SONY / FUJIFILM /PENTAX
1.6倍:Canon

例えば、最もメジャーな標準レンズの焦点距離といわれる50mmでも、APS-C換算すれば75mm(1.5倍)~80mm(1.6倍)と中望遠レンズへと変化してしまいます。

マイクロフォーサーズ

マイクロフォーサーズではフルサイズカメラに比べ、2倍長い焦点距離に換算されます。

APS-Cレンズでの例え同様、50mmの標準レンズでも100mmの望遠レンズへと変化してしまいます。

この画角の違いを理解してレンズを購入しないと、あの人は〇〇mmで撮影しているのに全然狭い領域しか撮影できない等が起こってしまいます。

レンズの購入を検討される際には自身のカメラでは何mmになるかを確認することをオススメいたします。
もし分からなければ家電量販店などで店員さんに相談してみるのも良いでしょう。

画質

センサーサイズ別センサー面積の違い

一画素あたりの情報量が違う

一般的に同じ構造のイメージセンサーを使用して比較した場合、センサーサイズの大きいものの方が画質が良くなります。
というのも、センサーサイズの大きいものの方が一画素あたりの大きさが多くなり、取り入れる事のできる色や光などの情報量が多くなるためです。

よく「フルサイズだから画質がいい」という方もいますが、各社カメラの命ともいえるイメージセンサーへは力を入れ、年々進化しています。
そのため、10年前のフルサイズ機よりも新型のAPS-C機の方が画質はいい傾向にあるといえます。

画素数が高い方が画質が良い?

一眼レフを購入する際によく勘違いされがちなのが、「高画素=高画質」という認識です。

一枚の写真に情報の詰まった画素を凝縮するのは各社が技術的に頭を抱えている点でもあり、
むしろ画素数が増えれば増えるほど画質は低下する傾向にあります

細かくは撮像素子といわれるセンサーの話になってくるので詳細は控えます。

画素数が高くなり過ぎると、パソコンに取り込んだ際のファイルサイズが大きくなり過ぎたりと扱い辛い点もあるため、
最初は1,500万画素~2,500万画素あたりで留めておくことをオススメいたします。

ボケやすさ

センサーサイズ別ボケ量の違い

背景ボケは一眼レフカメラの醍醐味ともいえます。

「被写体を際立たせる」そんなボケの量についてもそれぞれのセンサーサイズで違いがあります。

結論からいうと「フルサイズ=ボケまくる、APS-C機=ボケる、マイクロフォーサーズ=あまりボケない」です。
同じF値で撮影した場合に限ります。

画像で比較

センサーサイズ別ボケ量の違い

試しに我が家の’使徒RODY’を被写体にそれぞれのカメラで撮影してみました。

フルサイズ機になるにつれて背景のカメラパンフのボケの量は一目瞭然だと思います。

カメラを検討する際に考えて欲しいのは、
・ボケるカメラでボカさない設定は可能
・ボケないカメラでボケ量を増やす設定は不可
という点です。

よりボケを楽しみたい人にはフルサイズ機をおすすめいたします。

マイクロフォーサーズでボカすことはできない?

ボケは出したい、でもフルサイズ機を買う気は無いという方もいるかと思います。

一概にフォーサーズだからボケないというわけではありません。

もしマイクロフォーサーズ機でボケを楽しみたいという場合には、F1.4やF1.8などの設定が可能なレンズを購入することをおすすめいたします。

フルサイズ機のF1.4やF1.8ほどボカすことはできないものの、十分にボケを味わう事ができます。

色/光の階調(ダイナミックレンジ)

センサーサイズ別のダイナミックレンジ

カメラにはダイナミックレンジと呼ばれる、捉える事ができる光や色を画像に置き換える際の再現可能な幅が定義されています。

センサーのサイズが大きくなるにつれ、取り込む色や光の情報量が多くなるため、より豊かな階調を捉えることができます。

よく明るすぎる場所や暗い場所で写真を撮影すると真っ白になったり、黒く潰れたりする事があります。
一般的に「白飛び」や「黒潰れ」といいますが、階調が豊かなになるにつれて白飛びや黒潰れまでの限界値が増すといったイメージです。

編集を加えた際に大きな違いが

最近の一眼レフカメラで撮影した写真の考え方にはパソコンで現像/レタッチしてなんぼという考え方が広まっています。

撮影ファイル形式を「JPEG」にて撮影する場合には大きな違いはありません。
しかしながら、「RAW」のファイル形式で撮影する場合には編集できる幅が全然違います。 RAWとJPEGの詳細については割愛します。

「もっと明るくしたいのに背景の白が飛んでしまう」という経験をした事のある人も多いかと思います。

その際の限界値はセンサーサイズによって大きく異なってきます。

ダイナミックレンジはフルサイズが圧勝

近年マイクロフォーサーズが劇的な進化を遂げ、「階調がとても豊かになった」ということをよく耳にします。

とはいえ、ようやくAPS-C機に追い付いてきたというイメージで、より一眼レフカメラとして実用的になったという表現が正しいです。

また、フルサイズとAPS-C機ではどうにも埋まらない壁がある程にフルサイズの方がダイナミックレンジが豊かです。

このことからも色/光の階調(ダイナミックレンジ)においてはフルサイズの圧勝といえます。

サイズ

センサーサイズの大きさに比例

やはりカメラという半分アクセサリーともいえるものを持ち歩く場合、サイズ感や重量感が大きな検討要素の一つともいえます。

結論からいうとカメラボディ(本体)もレンズもセンサーサイズの大きさに比例して大きくなります。

マイクロフォーサーズは「小型軽量な一眼レフカメラ」として評価され、女性や年配の方から多くの支持を受けております。

逆にフルサイズは大きくかつ重たいです。
それらを犠牲にしてでもクオリティ優先型でいくにはフルサイズが適しているといえます。

近年ではフルサイズカメラでも「ミラーレスカメラ」が主流となり、年々小型軽量化されていますが、
内蔵センサーの大きさから、ボディ(本体)もレンズもマイクロフォーサーズのミラーレスカメラには勝算が無い様に思えます。

サイズ/重量の考え方

カメラのサイズや重量には様々な考え方があります。

私は海外をよく旅するため、クオリティは重視したいが小型軽量がいいタイプです。

中には「撮ってる感」が欲しいため重たい機材が良いという方や、「逆に安定する」という理由から重たい機材を選ぶ人もいるほどです。

これは私が普段しているフルサイズカメラですが、かなり軽量コンパクトに抑えて1kg前後です。

このサイズ感、重量であれば普段からポーチに入れて持ち歩けるためスナップ用としてこのカメラとレンズを使用しています。

何よりもいいカメラ、レンズを購入したものの持ち出すのが億劫になってしまっては何の意味もありません。

そのため購入するレンズにもサイズ感と重量には細心の注意を払っています。

私にとっては手軽に持ち出せてこそ「相棒」と呼べるものだと思います。

小型軽量ならマイクロフォーサーズ

2019年販売台数一位のカメラマウントはマイクロフォーサーズでした。

それほどまでに小型、軽量、お手軽、簡単という部分に需要があるとも見れます。

女性ユーザーの増加なども含め、私の周りの女性にはOLYMPUSのフォーサーズユーザーが多数います。

ぜひカメラの使い方に合わせて「自分の一台」を見つけてみてください。

価格

フルサイズは高い

そもそも一眼レフカメラ自体が高いおもちゃとも言えますが、その中でもフルサイズは大変高価なものです。

フルサイズカメラ新型発表時にはほとんどが20万円以上の値がつけられて売りに出されます。

そのため2019年にCanonが発表したフルサイズミラーレスカメラの「Canon EOS RP」の17万円は破格とも言われていました。

そしてレンズにおいてもフルサイズカメラ用のレンズは大変高価で、一通り純正で揃えるとなると100万円にもすぐ手が届きます。

フルサイズカメラレンズの価格

これは私の使用しているSONYカメラに装着可能な純正のフルサイズ用人気レンズです。
ほとんどのレンズが一本あたり10万円がスタートという印象です。

APS-C機とフォーサーズは同等

価格においてはフルサイズかそうでないかで大きく変わります。

マイクロフォーサーズとAPS-Cカメラレンズの価格

勿論APS-C機やフォーサーズにも高いカメラ、高いレンズは存在しますが、
フルサイズと比較すると安価で、40万円を越えるレンズは存在しません。
金銭感覚狂ってたらすみません。

中古型落ちなら安価で手に入る

手持ちは少ないけどどうしてもフルサイズが欲しいという方は中古で入手することを視野に入れてもいいと思います。

やはりフルサイズカメラは高価だということもあり、大切に扱われているユーザーも多いはずです。

カメラボディ(本体)においては型落ちで中古になると1/3以下の値段で中古市場に出ている事も多いです。

中古を購入される場合は年式や状態、性能などを十分に確認してからの購入をおすすめいたします。

レンズの種類

APS-C機が最も多く使える

ここでようやくAPS-C機に軍配が上がります。

レンズだけでいうとフルサイズカメラ用のレンズが最も多く存在します。

しかしながらAPS-C機ではフルサイズカメラ用のレンズが使用可能なためAPS-C機用レンズとフルサイズ用レンズの2つのマウントが使用可能になります。

以下がマウントごとの使用可能レンズの対応表です。

マウントごとのレンズ対応表

メーカーごとにも違う

余談にはなりますが一つのカメラで使用できるレンズは、基本的にはそのカメラボディのメーカーが出しているレンズと、
サードパーティー製レンズと呼ばれる非純正のレンズがあります。
有名なサードパーティーメーカーとしてSIGMAやTAMRON、SAMYANGなどが挙げられます。

従来は純正メーカーの方が「画質」や「オートフォーカス性能」が優れていると言われていましたが、今は一概にそうも言えません。

レビューなどを見て、自分の予算と欲しい性能などを見比べて手にしたいレンズを決めるのが良いといえます。

フルサイズミラーレスカメラではメーカーの制限が解かれることも

というのも最近ではフルサイズのミラーレスカメラの普及により、マウントアダプターなるものを間に差し込むことで 従来では使用できなかった他メーカーのレンズをそのまま使用する事ができるようになりました。

例えば「SONYのカメラボディでCANONのカメラレンズを使用可能」等です。
APS-C用レンズをフルサイズ機で35mm画角で使用する事は理論上できません。

そのためAPS-C機ではマウントアダプターが無くても、フルサイズミラーレス機ではマウントアダプターを使用できるため、 フルサイズミラーレスで使用できるレンズの幅が広がるという考え方もあります。

私の使用しているSONYのフルサイズミラーレスではほとんどのフルサイズ用カメラレンズや、
60年以上前に発売された1万円以下のオールドレンズなるものまで使用でき、様々なバリエーションからレンズを選ぶことができます。
メーカーや年代ごとにレンズの「味」なるものが違います。

価格・性能・味を視野に自分の気に入るレンズを是非見つけてみてください。

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それぞれ何に向いている?

自分がカメラを持つ意味

重苦しい意味ではなく、どういう場面で使いたいのかを考えてみてください。

私の場合趣味から仕事に変わってきた事もあり、クオリティには妥協できない場面もあります。

そのため以前使用していたAPS-C機を手放し、フルサイズカメラに乗り換えました。

とはいえ旅行などへ手軽に持って行きたいこともあったのでミラーレスで持ち運びし易い様に自分でカスタマイズしました。

それぞれのサイズごとに考えてみます。

マイクロフォーサーズ

  • 小型/軽量なため旅行やアウトドアでの持ち運びを重視する方
  • パソコンで編集せず、カメラ内でスタイルを決めて撮影したい方
  • ボケをそこまで重要視しない方
  • 超広角レンズに興味がない方
  • 重くて高価な望遠レンズをより安価で手に入れ、手軽に使いたい方

APS-C

  • フルサイズ用のレンズを使用したい方
  • フォーサーズほど軽くなくていいが、フルサイズほどの重量感やサイズが嫌な方
  • フルサイズカメラ/レンズに出せるほどお金を持っていないという方
  • マイクロフォーサーズよりボケを楽しみたい方
  • 多くのメーカー純正レンズを楽しみたい方
  • お金を貯めてフルサイズカメラに乗り換えようとする方
    フルサイズ用のレンズで揃える

フルサイズ

  • 多少大きくかつ重たくてもクオリティには妥協したくない方
  • パソコンで現像/レタッチ作業を行う方
  • プロを目指す方
  • 風景などの色や光の情報が多い写真を撮る方
  • 広角写真に力を入れたい方
  • ボケを楽しみたい方
  • より多くのメーカー・年代のレンズを楽しみたい方
    ミラーレスカメラに限ります

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